夜な夜な、C/F計算書の実務指針の説例をエクセルに落とし込んで、精算表の構造を紐解きながら、C/Fの仕訳の意味を考えていたりします。
やっとこさ、外貨を除いた通常の個別C/F計算書の間接法の精算表の構造が読めてきました。自分の頭を整理する目的でイメージ図などを作ってみましたのでお付き合いいただければと思います。
ポイントは次の3つです
1.間接法のC/F計算書はBSの期首・期末の増減項目によって説明されている
2.資産が増えたらC/Fは減る、負債・資本が増えたらC/Fは増える
3.C/Fの仕訳は、BSの期首・期末の増減項目を相殺するように作成される
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ポイント1.間接法のC/F計算書はBSの期首・期末の増減項目によって説明されている
まず、C/Fの意味なんですが、下記のBS勘定図を御覧下さい。


X2年度からX1年度を差引いた図の現金及び現金同等物「50」がキャッシュ・イン・フロー(現金及び現金同等物の増加額)ですよね。
C/Fの精算表は、この「50」という数字を、資産、負債、資本の増減から間接的に導くために用いるわけですね。
たとえば、資産の増減は、+30ですが、これは色々な要因のNETです。グロスでは、売掛債権の増加が50あって、有形固定資産の減価償却が20計上されているのかもしれません。
という感じで、間接法のC/F計算書は「資産、負債、資本」のそれぞれについて変動要因を勘定科目別に分析した表だといえるのでしょうね。
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ポイント2.資産が増えたらC/Fは減る、負債・資本が増えたらC/Fは増える
「現金及び現金同等物」って負債と資本とは正比例、「現金及び現金同等物」以外の資産とは反比例の関係がありますよね。
「現金及び現金同等物」以外の資産が一定で負債・資本が増えると「現金及び現金同等物」が増加となります。
逆に、負債・資本が一定で「現金及び現金同等物」以外の資産が増えると「現金及び現金同等物」は減少します。
だから、売掛債権の増加はC/Fの減少項目だし、仕入債務の増加はC/Fの増加項目なんですよね。
このことは、BS増減勘定図をみて
「現金及び現金同等物」=負債増減+資本増減-現金及び現金同等物を除く資産増減
となっていることからもわかると思います。
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ポイント3.C/Fの仕訳は、BSの期首・期末の増減項目を相殺するように作成される
次に、具体的にC/Fの仕訳と精算表はどうなってんの?ってはなしに移ります。
まず、ここではイメージを理解してもらうために「負債」について説明してみます。
この会社は、X2年度中に負債が20増加していますね。これが全部長期借入金の増加によるものだと仮定してください。
C/Fの仕訳は増減BSを消去するように作成します。(この場合、負債の増加20を打ち消すように仕訳を切ります。)
(DR) 負債 20【負債項目】 // (CR) 長期借入による収入 20 【C/F項目】
この仕訳を先ほどの増減BSに加えてあげると次のようになります。

次に、資産の増加は「売掛金の増加+50」と「有形固定資産の減価償却 △30」であり、資本の増加が全て新株発行だったとすると、負債の時と同じようにこれらの増減額を打ち消すようにC/Fの仕訳を作成します。
(DR) 売掛金の増加 50 【C/F項目】 // (CR) 資産 50 【BS項目】
(DR) 資産 30 【負債項目】 // (CR) 減価償却費 30 【C/F項目】
(DR) 資本 60 【負債項目】 // (CR) 株式の発行による収入 30 【C/F項目】
この仕訳を先ほどの負債と同様に増減BSに加えてあげると、次のようになります。

あれ不思議? そもそも BS増減だったはずの勘定図が、いつの間にかC/F項目に入れ替わっていますね。
まあ、そうなるように仕訳をきっているから当たり前なんですけどね。
最後に、このC/F勘定図を見慣れたC/F計算書フォーマットで示すと次のようになります。
(税引前当期純利益が「ゼロ」なのは、いろいろなPL項目を足し引きしていったら、ちょうど損益がゼロになったと仮定しています。)

参考までに、このときのC/F精算表は次のようになります。
それぞれ、縦の列が各仕訳に対応しています。
上部のBSは借方をプラス、貸方を()表示しています。
下部のC/Fは正のC/Fをプラス、負のC/Fを()で表示しています。
上部のBSの「計」の行と、下部の「現金及び現金同等物の増減額」を差し引きするとゼロとなるように仕訳がトレースされています。
ただ、BSとC/Fで仕訳の貸借が逆になっているので、ちょっと混乱するかもしれません。
実務指針がこの書き方なので、ここでもそれを踏襲しています。

以上はイメージ理解のために、数値はざっくりと少なめにしてありますので、細かい点は実務指針の説例など読んでもらえればと思います。